ソード・ワールド2.5 種族紹介
ソード・ワールド2.0/2.5の舞台「ラクシア」には数多の種族が暮らしています。
ここでは「アルフレイム大陸」にてプレイ可能な種族たちを紹介します!
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イラスト:笛吹りな
◆人族
◆人間
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イラスト:黒井ススム
どの技能にも適性があり、運命を切り拓く力を持っていると言われています。
15 歳で成人として扱われ、寿命は約100年です。
また、人間はゲーム内時間の1日に1回だけ、特定の判定等で振ったサイコロの出目を裏返す[剣の加護/運命変転]を持ちます。
様々な場面で活躍できる種族です。
◆サンプルキャラクター/人間の戦士◆
片手半剣と革鎧で武装した人間の戦士です。
戦闘では剣を持って敵の前に立ち、とどめにはダメージが増える戦闘特技《全力攻撃Ⅰ》を使っていきます。
回避力が下がってしまうので、ここぞというときを狙っていきましょう。
また、スカウト、レンジャーといった技能も習得していますので、観察、技巧、運動といった幅広い判定で仲間に貢献できます。
自身の得意分野で仲間を助け、積極的に活躍しましょう!
掲載:ルールブックⅠ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆エルフ
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イラスト:黒井ススム
湖や川など、淡水の水辺や湖畔に好んで暮らします。
自然を愛し、ゆったりと長い人生を楽しむことを好みますが、好奇心が強いため旅に出るエルフも珍しくありません。
人間よりもやや華奢で頭がよいので、魔法を使うのに適した能力をしています。すばやくて器用な者も多いので、レンジャーやフェンサー、シューターにも向いています。15 歳で成人と扱われ、最大寿命は約500 年です。たいていは成人してから冒険者になり、300 歳程度からゆっくりと老い始めます。
◆サンプルキャラクター/エルフの神官剣士◆
小剣と小型の盾を持つ、エルフの神官剣士です。水に近しい種族で、水中でも1時間は行動の制限を受けません。毒や病気に強いのも特徴です。
このキャラクターは始祖神ライフォスを信仰している神官です。仲間を助け、傷を癒やす神聖魔法が使えます。仲間がピンチに陥ったときや、強敵と対峙するときは、回復役として惜しまず魔法を使っていきましょう。
また、軽い剣と鎧を使う軽戦士としても活躍できます。専門の戦士には及びませんが、露払いやサブアタッカーとしては十分に役割を果たせるでしょう。フェンサー技能は他に比べ、クリティカルと呼ばれる必殺の一撃が出やすくなっている技能です。
魔法を使う必要がないときは、武器を振るって戦ってみましょう。セージ技能による知識の判定でも、仲間を助けることができます。
多彩な技能と選択肢を適切に選び、仲間を支えていきましょう!
掲載:ルールブックⅠ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆ドワーフ
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多くの男性は濃いひげを生やし、がっしりした体格をしています。女性にひげはなく、成人しても人間の少女に似た姿のまま、生涯ほとんど老けません。男女とも、頭髪を含む体毛は金属系の色や派手な原色、中にはピンクや緑などの奇抜な色になる傾向にあります。
頑固で一本気な性格の者が多く、非常に仲間想いでもあります。己を鍛え、より強くなろうとする種族性があり、優秀な戦士となります。また優れた武具や細工物を作ることでも有名です。
多くの場合、山間部に鉱山町を作って暮らしていますが、蛮族との戦いの場を求めて人間とも積極的に交流し、傭兵や冒険者となるものも多数います。
15 歳で成人と扱われ、最大寿命は200 年ほどです。たいていは成人してから冒険者になり、死ぬまで己を鍛え続けます。
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イラスト:黒井ススム
◆サンプルキャラクター/ドワーフの神官戦士◆
汎用性の高い打撃武器と、金属鎧で武装したドワーフの神官戦士です。ドワーフはエルフほどではないものの、人間よりも長命な種族です。炎でダメージを受けない、という特徴も持っています。
このキャラクターは奈落の盾神イーヴを信仰している神官であり、同時に金属鎧を着た重戦士でもあります。攻撃を避けることは得意ではありませんが、鎧と盾で護られた身体は、たいていの攻撃は受け止められます。
戦闘特技《かばうⅠ》は、すぐ横で戦う仲間の代わりに、攻撃を受けるものです。怪我をしてピンチになっている仲間や、攻撃に専念している仲間をかばうことで、損害を最小限に食い止められます。
自身や仲間が怪我をしたときは、神聖魔法で傷を癒やしてあげましょう。堅牢な肉体で敵の攻撃をひたすら受け、最前線で存在感を出しましょう!
掲載:ルールブックⅠ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆タビット
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イラスト:黒井ススム
体毛の色はさまざまで、手足には肉球がありますが、道具を使ったり、靴を履いたりするのは人間と同じです。知識の収集を好み、真実の探求に打ち込むことを生きがいとしています。
魔法に卓越した才能を発揮し、どんな魔法でも使いこなせる素養を持ちます。しかし神聖魔法だけはどうしても習得できず、多くのタビットは「自分たちが太古の神々の戦で敗れ、呪いをかけられた神の末裔だから」だと考えているようです(真相は不明です)。
魔法に優れた才能を発揮する反面、短い足と腕のために、動きは鈍く不器用です。10 歳で成人として扱われ、寿命は50 年ほどです。
たいていは成人前の5歳くらいから冒険者になり、死ぬまで冒険者であり続けます。
◆サンプルキャラクター/タビットの魔法使い◆
タビットの魔法使いです。タビットの特徴はその類まれなる知識の高さです。寿命は人間よりも短いものの、成熟するのが早く、文官や学者などとして、多くの街で重用されています。
冒険者としてのタビットは、優れた魔法使いとして仲間に貢献します。このキャラクターは2つの系統の魔法を習得し、状況に応じて最適な魔法を使うことで、危機を回避したり、仲間を助けたりできます。個々の魔法の使い方については、はじめは戸惑うかもしれませんが、「このときはコレ」というように、ひとつずつ使い方を覚えていきましょう。また、魔法を使うとMPを消費しますので、その管理にも気を配ってください。
魔法に特化するあまり、ほかの事はあまり得意ではありません。ただし、危険が近づいているときは種族の特徴である[第六感]で、いち早く察知できます。
多くの魔法を使いこなし、魔法使いとして活躍しましょう!
掲載:ルールブックⅠ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆ルーンフォーク
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イラスト:黒井ススム
基本的に人間と同じような姿と肉体構造をし、食事や睡眠も人間と同じように行います。男性型の多くは大柄、女性型の多くは小柄に作られています。また人間と見分けるためか、必ず首が硬質素材に覆われており、それ以外にもどこか、耳や顔の一部、腕や足などが硬質素材となっています(プレイヤーが任意に決定します)。
ルーンフォークは筋力と器用さに優れ、優秀な戦士や射手となります。その出自ゆえマギテックとなる者もよく見られます。神の声が聞こえず、神官は存在しません。
寿命は、動作できる期間ということになります。約50 年は安定しますが、それ以降は突然機能停止(死去)することがあります。生まれてから死ぬまで姿は変わらず、生後即冒険者となる者もいます。
◆サンプルキャラクター/ルーンフォークの銃手◆
ルーンフォークと呼ばれる、人造人間の種族です。両手持ちの銃を武器として扱います。
このキャラクターは魔動機術という、マギスフィアを用いる魔法を扱います。魔動機術の中には銃の弾丸に魔力を込めるものがあり、それを飛び道具として扱うことで、強力な攻撃が行えます。弾丸の種類は豊富で、中には仲間を回復させるものもあります。《ターゲッティング》の戦闘特技があるため、狙った相手と違うものに当ててしまうこともありません。学者としての知識もあり、敵の弱点を見抜いたりもできます。
強力な銃撃を当てていき、敵を倒して仲間の被害を最小限に抑えましょう!
掲載:ルールブックⅠ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆ナイトメア
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イラスト:黒井ススム
生まれながら魂に“穢れ”を1点持ち、その影響で頭部に1~2本の小さな角、体に痣を持ちます。肌は極端に色白ですが、そのほかの見た目は人間とあまり変わりません。
“穢れ”を持つため、忌み子として社会的には忌避されがちですが、冒険者としては優秀であり、魔法戦士として高い適性を持ちます。そのため、冒険者としては差別なく、歓迎されます。
ナイトメアは15 歳から成人として扱われます。最大寿命は定かではなく、老衰で死んだ記録はありません。成人前に冒険者となるケースも多く、ほとんどは死ぬまで冒険者であり続けます。
◆サンプルキャラクター/ナイトメアの魔法戦士◆
巨大な斧と金属鎧で武装した、ナイトメアの魔法戦士です。
小さな角がある以外、見た目は人間と変わりありませんが、種族の特徴である[異貌]を使うと、肌は青白くなり、頭にある角が肥大化します。その姿は魔物や魔神などに似ていると言うものもいますが、多くが実力主義である冒険者たちは、気にしません。
このキャラクターは両手斧で強力な攻撃を行いながら、操霊魔法による援護を行えます。特に戦闘特技《魔力撃》を用いた攻撃は非常にダメージが高く、生半可な敵なら一撃で倒せるほどの威力があります。
魔法を使うとき、そのままの姿では鎧によるペナルティを受けてしまうため、できるだけ[異貌]してから魔法を使うようにしましょう。
戦い以外のことに関してはやや苦手ですが、高い能力値である程度はカバーできます。
時には攻撃、時には魔法と使い分けながら、敵の殲滅に全力を尽くしましょう!
掲載:ルールブックⅠ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆リカント
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イラスト:黒井ススム
頭部を肉食獣の姿に変化させる能力を持ち、主に野外での生活や活動を得意としています。
男性は人間よりやや大柄ですが、女性は人間とあまり変わりません。細身ながら筋肉質であり、敏捷性に優れています。知性も高く、罠を見破ることも得意としており、優れた戦士、密偵、狩人となります。獣の姿になることで筋力を強化できますが、反面、唸るような独特の発声しかできなくなり、多くの魔法を使えなくなってしまいます。
かつてその姿や特性から、ライカンスロープ(狼人間など)と混同され、迫害された過去があり、以来強い敵対心を持っています。
15 歳で成人とみなされ、寿命は約150 年です。
◆サンプルキャラクター/リカントの拳闘士◆
拳と脚を強化する武器と、動き易い防具で武装した、リカントの拳闘士です。
この種族は、頭部を獣の姿に変えることが可能です。その姿では筋力が増し、武器のダメージや力任せの判定の結果などが非常に高くなります。反面、リカント語以外が話せなくなってしまいます。
このキャラクターは拳闘士として拳や蹴り、投げ技などで攻撃できます。拳や蹴りでの攻撃は、戦闘特技《追加攻撃》の効果により、一度の機会に2回、組み合わせて行うことが可能です。投げ技は1回しか行えませんが、命中すると相手を転倒させることができ、その後に有利な状況を作り出すことができます。
密偵、賢者としても優秀で、このキャラクターひとりで多くの状況に対応することが可能です。仲間にひとりいれば、安心でしょう。
拳闘士の宿命として、鎧は簡素なものに留まり、盾を持つことができないため、攻撃を受けそうなときは仲間に助けてもらうとよいでしょう。
他を圧倒する手数を引っさげ、獣の姿で縦横無尽に駆け巡りましょう!
掲載:ルールブックⅠ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆リルドラケン
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イラスト;黒井ススム
見た目に反して交流を好み、社交的で、交易商人になる者も多数存在します。
独自の国家を形成することもありますが、人間の国家で共存していることのほうが多く見られます。
卵から生まれて、3回の脱皮(約30 歳)で成人として扱われ、寿命は約300 年です。
◆サンプルキャラクター/リルドラケンの練体士◆
両手持ちの打撃武器と金属鎧で武装した、リルドラケンの重戦士です。
このキャラクターは敵を武器で攻撃することが、主な役割です。
そのための強力な武器と防具は十分な水準で備えています。ここぞと言うときには練技【マッスルベアー】を使うことで、短時間だけ、熊のような膂力を得られます。《全力攻撃Ⅰ》と併用することで、仲間内でも随一のダメージをたたき出すことができるでしょう。
戦闘中に種族特徴[剣の加護/風の翼]で飛行すれば、敵からの近接攻撃を回避しやすくなり、自身の攻撃も命中させやすくなります。
これも時間に制限のある効果なので、使いどころをしっかり考えておきましょう。[鱗の皮膚]は攻撃に耐えられる能力、[尻尾が武器]はいざというときに武器として扱える能力です。
高い攻撃力と耐久力を存分に発揮し、敵の前に立ちはだかりましょう!
掲載:ルールブックⅡ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆グラスランナー
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イラスト:黒井ススム
なぜかマナ(魔法の源)に反応しにくい体質を持ち、そのせいで魔法にはあまり興味がありません。
どこから来たのか、どこで生まれたのかは謎の種族です。彼らは記録も残さないので、真相は闇の中です。ごく稀にですが、地下迷宮や“奈落の魔域”で魔神と一緒にいるところを目撃されることから、異世界から来たという説すらあります。
成人しても人間の子供と見間違えるような体格ですが、15 歳で肉体的な成熟を迎え、寿命は約200 年といわれています。しかし多くの場合、好奇心がグラスランナーを殺します。
◆サンプルキャラクター/グラスランナーの吟遊詩人◆
小型の楽器を抱えた、グラスランナーの吟遊詩人です。
バード技能は、呪歌と呼ばれる特別な効果を持った歌を、広範囲に響かせる技能です。効果はわずかなものがほとんどですが、対象が無差別であること、魔法生物などには効果がないことが特徴です。
バード技能で呪歌の効果を発揮させると、「楽素」と呼ばれる歌のチカラが奏者に貯まります。これがある程度貯まったら、「終律」と呼ばれる曲の終わりを演奏できるようになり、強力な効果を発揮できます。このキャラクターが習得している終律は【終律:春の強風】というもので、攻撃魔法のような使い方が可能です。
スカウト技能も高く、探索や戦闘時の先手争いなどでパーティに貢献できます。武器での攻撃はできず、魔法も使えませんが、活躍は決して他のキャラクターに引けを取りません。
状況に応じた呪歌を奏で、戦いを望むままにコントロールしましょう!
掲載:ルールブックⅡ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆メリア
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見た目は人間そっくりですが、頭や肩、手首など、目立つ場所から花が1~数輪咲いており、感情に応じて咲いたりしおれたりするのが特徴です。男女の性差もあり、外形は人間とかなり似ていますが、内部は植物に近い単純な構造で、そのせいか生命力、耐久力に優れます。睡眠が不要であったり、種の形で子を成すなど、かなり特殊な種族です。
能力的に差異はないものの、短命種と長命種が存在し、短命種は種を土に植えてから1 週間ほどで幼児の姿になり、半年ほどで成人します。長命種は、1年ほどで幼児の姿になり、20 歳で成人します。寿命は短命種で10 年程度、長命種で300 年程度生きます。
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イラスト:黒井ススム
◆サンプルキャラクター/メリアの妖精使い◆
このキャラクターは武器などは扱わず、主に妖精魔法を行使する妖精使いです。
妖精魔法は6つの属性の中から任意の4種を選び、それぞれの属性の魔法を使いこなします。選ぶ4種は1日ごとに変更が可能なので、その日の気分や仲間の構成、冒険の目的などで選んでかまいません。
また、妖精の力を一時借りる基本の魔法も使うことができ、魔晶石を使うことで短時間だけ望んだ妖精を召喚することも可能です。その間妖精使いは妖精魔法を使えなくなるため、使いどころは考える必要がありますが、呼び出された妖精は、頼もしき友人として活躍してくれます。
属性の特徴を見極め、状況に合った魔法で仲間をサポートしましょう!
掲載:ルールブックⅡ、ルールブックⅢ(高レベル版)
◆ティエンス
魔法文明以前、神話の時代の終焉に存在したアストレイドと呼ばれる神性生物。ティエンスは、人間とこのアストレイドの体をマナを用いた実験によって合成し、人工的に生み出された種族とされています。
生み出された理由は諸説ありますが、もっとも有力なものは、“奈落”から現れる魔神に対抗するためだったとされるものです。
そのため、ティエンスはいまなお、アルフレイム大陸の北部、特に“奈落の壁”周辺で多く見られます。
ティエンスの寿命は、50 年程度と短く、40 歳を過ぎた頃から急激に老い始めます。しかし彼らは自らの意思で仮死状態になることができ、その間は加齢することもなく、何年でも眠り続けます。
◆サンプルキャラクター/ティエンスの騎手◆
馬に跨がるティエンスの騎手です。
剣士でもあり、片手剣と革鎧で武装しています。手綱を操るため、盾は持っていません。騎手と馬、両方が戦う能力を持ち、前線を支えます。
ティエンスは“奈落”の魔神に対抗するために生み出されたとされる種族で、身体の一部に球体のような突起を持ちます。目立った弱点のない優秀な能力値と、近くの生物と言語なしで意思を疎通する[通じ合う意識]という種族特徴を持ちます。これにより、自分の乗る騎獣と心を通わせ、より強力に共闘します。
馬に乗って爽快に駆け回り、コンビネーションによる戦闘を体感しましょう!
掲載:ルールブックⅢ
◆レプラカーン
身長は総じて人間の子供程度しかなく、男性で平均130㎝程度、女性で120㎝程度です。毛の生えた大きな耳が特徴であり、男性は豊かな髭をたくわえています。この髭のせいでドワーフと見間違えられることがありますが、レプラカーンのほうがかなり小柄かつ華奢で、機敏です。また、総じて人見知りであり、見知らぬ相手と出会えば、すぐに種族特徴である[姿なき職人]の力を用い、消えてしまいます。
機械いじりや細工物を得意とし、いまでもマギテック協会でその才能を発揮しているレプラカーンの姿を見ることができます。
寿命は比較的長く、約200 年ほどです。そのため、性格はややのんびりしています。しかしひとたび仕事に集中すれば、非常に素早く繊細な手さばきを見せることも有名です。
◆サンプルキャラクター/レプラカーンの錬金術師◆
レプラカーンの錬金術師です。
賦術という独自の技を扱うアルケミスト技能を習得しています。同時にクロスボウを扱う射手としてシューター技能も習得しています。
賦術は、仲間の援護や敵の妨害を行うことに優れています。その効果は、それに費やした〈マテリアルカード〉のランクに依存しており、高ランクのカードは戦局を一気に覆す可能性を秘めています。
とはいえ、高ランクのカードは高価でもあり、乱発していては、冒険の報酬が吹き飛んでしまいます。使いどころを見極め、ここぞでの活躍を目指しましょう。
掲載:ルールブックⅢ
◆アルヴ
見た目の特徴は、蝋のように白い肌と、黒い眼球、そして金や赤に光る瞳です。背丈は人間と変わりませんが、多くはほっそりとしており、知力に優れ生命力に劣っています。
その外見と、魂に“穢れ”を持つこと、及びその生態から、蛮族と間違えられ、迫害されることも多く、極力ひっそりと暮らしています。そのため、見かけることは稀な種族です。
そして彼らの最大の特徴であり難点は、他者の「マナ」を吸わねば生きていけないことです。
アルヴは、触れた相手から、体内のマナを吸い取ることができ、また1週間に1回(1点)以上吸わねばなりません。
15歳で成人とみなされ、寿命は250年ほどです。
◆サンプルキャラクター/アルヴの魔法剣士◆
魔法戦士に適性のあるアルヴのキャラクターです。
また戦士の中でも重戦士、軽戦士、拳闘士など、幅広く選択できます。技能に関しては得意不得意があまりない種族ですが、能力値としては精神力が低くなりがちなため、魔法を使う際にはMPが不安になります。
それを象徴的な種族特徴[吸精]で補う、という形がよいでしょう。
その特性から、MPを派手に使用するような戦い方はやや苦手とします。それよりは魔力を威力に乗せる戦闘特技《魔力撃》などで戦うことが得意です。
高い能力を活かしながらも、仲間や敵からの[吸精]をどのように扱うか、ロールプレイ、戦術の双方で考え、独特の立ち位置のキャラクターを楽しみましょう!
掲載:アウトロープロファイルブック、アーケインレリック
◆シャドウ
その名の通り、まるで影のような灰色の肌を持ち、暗闇を見通す3つの目を持つ神秘的な容貌をしています。その瞳は青や緑、金などの色を持ち、猫に似ていて、光に反応して変化します。髪は銀髪や白髪が多く、稀に黒髪もいます。身長は人間よりやや高く、鞭のようにしなやかな四肢は器用さと敏捷性に優れ、隠密や密偵、暗殺者として活躍するのに十分な能力を有しています。
遥か古来より傭兵や暗殺者として生きてきた歴史を持ち、そのため契約を重んじ、一度した約束は決して破らないことでも有名です。
シャドウは15歳で成人とみなされ、100年程度で寿命を迎えます。
◆サンプルキャラクター/シャドウの射手◆
器用度と敏捷度が高くなる、シャドウのキャラクターです。
両手で扱う弓を持つことで、離れた場所から強力な攻撃を継続的に行うことを得意としています。
種族特徴も自身で使いこなすというものではなく、常に効果を発揮しているため、便利で覚えることが少なく、誰でも使いやすいキャラクターと言えます。
パーティの中では密偵や斥候として先行し、情報を集めたり、様子を探ったりする役割を担当することが多くなるでしょう。高い能力を活かしてうまく立ち回りたいものですが、知識を求められることがやや苦手なため、そういった状況では素直に仲間を頼りましょう。
探索に射撃攻撃とやることはシンプルながら、活躍する機会はたくさんあるため、それを逃さないように積極的に動きましょう。
掲載:アウトロープロファイルブック、アーケインレリック
◆ソレイユ
美男美女が多く、性格は陽気かつ前向きで、楽天的で、誰とでも打ち解けやすい傾向にあります。
太陽神ティダンの眷属とも考えられており、密林や群島海域など、あまり文明化されていない未開の地に本来は生息していました。漁に出て流された者が、世界各地に広がっていったと考えられています。
種族特徴として、己の肉体を瞬間的に輝かせ、敵の目を眩ませることができます。また、日中は睡眠に高い耐性を持ち、太陽下ではHPを回復する能力も持ちます。逆に、夜はすぐに寝てしまいます。
極めて優れた筋力を持つ反面、知力や精神力は貧弱です。
また、己の肉体を誇示するためか、あまり鎧を着たがらない傾向にあります。彼らの言語も、ポージングを活用した無声言語であり、非常に独特です。また、体に太陽を意匠化した刺青を入れる文化を持ちます。
15歳で成人となり、寿命は約300年と考えられています。
◆サンプルキャラクター/ソレイユの戦舞士◆
有り余る筋力と生命力を活用する、突撃戦士のキャラクターです。
戦士系技能の中でも、高い筋力を使いこなすファイター技能やバトルダンサー技能が特に適性が高くなっています。
3つの種族特徴はどれも便利で、特に自身で使う[輝く肉体]はここぞというときに状況を一変させる力を持つ、強力なものとなっています。十全に効果を発揮させるためには、金属鎧を装備できないという悩ましい点がありますが、ファイター技能以外の戦士系技能であれば、この種族特徴を十分に発揮しながらも、技能の役割を損ねない利点があります。
恵まれた肉体を存分に使いこなし、パーティを勝利に導きましょう!
掲載:アウトロープロファイルブック、アーケインレリック
◆スプリガン
いまやその数は少なく、ほとんど見かけることはありません。元は巨人族で、魔法の力で“穢れ”を抜いたのがスプリガンだ、という説もありますが定かではありません。
古代魔法文明時代には秘宝の番人として重宝され、いまなおその命令を受け継ぎ、遺跡を守っていることがあります。
スプリガン最大の特徴は、巨人に変身する能力です。普段は小柄ですばしっこいのですが、戦いとなれば巨人化(身長3m程度)し、優れたタフネスさを発揮します。この際、防具も変化させられます。
寿命は350年で、“穢れ”は0点です。
◆サンプルキャラクター/スプリガンの重戦士◆
小さく器用な通常の姿と、怪力でタフな巨人の姿のふたつを併せ持つのが、スプリガンの最大の特徴です。
通常の姿は小柄な人間と見た目はほとんど変わらず、すばしっこい動きが得意で、偵察や探索などで活躍できます。
巨人の姿は限られた時間、限られた回数でしか変化できませんが、筋力と生命力が飛躍的に上昇するため、変身した後は強固な鎧や盾で武装し、重い武器を扱う重戦士としての活躍が期待できます。
通常の姿と巨人の姿では適した装備が異なるため、それぞれの状態の武器や鎧を準備しておくことで、十分に活躍できる態勢が整います。
特徴が異なるふたつの姿を使いこなし、護るべきものを護る使命を果たしましょう!
掲載:アーケインレリック
◆アビスボーン
体格は大柄でがっしりしています。身体の一部である皮膚や目が暗い紫色に変化しており、まるで魔神の身体の一部と入れ替わっているかのような印象を受けます。変質している部分以外はほぼ人間と変わらず、服装や装飾品などでアビスボーンであることを隠すことができます。
魔神の肉体と人間の胎児が融合したものと考えられていますが、その実態は定かではありません。
寿命は100年で、“穢れ”は0点となります。
◆サンプルキャラクター/アビスボーンの魔法戦士◆
苦手がなく、どんな技能や戦闘特技でも使いこなせるポテンシャルを持ちます。
すべての能力が高いため、必然と魔法戦士に適性が高くなります。
[奈落の落とし子]は3種の中からひとつを選んで採用する、珍しいタイプの種族特徴です。
得意な役割を伸ばすことも、弱点を補うような選び方も可能な、ある意味便利なものです。
ただし、その特徴には「アビスカース」による影響を受けてしまうことも忘れてはいけません。
苦手がないため、どんな技能でも得意に扱えます。成長時には伸びた能力と相談し、それを活用するような技能の成長のさせ方もよいかもしれません。
苦手のない高い素養を活かし、パーティ全体の弱点を補うように立ち回りながら“奈落”の宿命を乗り越えましょう。
掲載:アーケインレリック
◆ハイマン
彼らは、魔動機文明時代には絶滅したものと考えられていました。しかし〈大破局〉をきっかけに、地下の遺跡で休眠状態のまま保存されていたハイマンたちが目覚め、世代を重ねつつ今日に至ります。
そうした経緯ゆえに、ハイマンの存在は極めて希少です。
ハイマンの肌と髪は雪のように真っ白で、瞳は淡い赤か青色をしています。体のどこかに生まれつき小さな魔法円があり、魔法を行使する際、マナを収束するために淡く輝きます。
特徴として、優れた知力と高い魔力を誇ります。前世の記憶が既視感としてフラッシュバックすることがあり、それは深い知識として役立つことがあります。
は15歳で成人とみなされ、寿命は約30年しかありません。彼らは老いる前に、ある日心臓が停止して死を迎えます。
◆サンプルキャラクター/ハイマンの妖精使い◆
ハイマンは、魔法を使うことに関しては、他の種族の追随を許さないほどに優れた種族です。
正直に言ってしまうと、魔法以外の能力は他のキャラクターに頼る形となってしまいがちです。そのため、自身が活躍できる場面は、いかに魔法を有効に使うか、という考え方がよいでしょう。
当然、MPの管理は重要で、作成直後からでも〈魔香草〉や〈魔晶石〉などのMP回復、代用アイテムを所持しておくとよいでしょう。
どのように魔法を使用するか、または使用しないかを常に意識し、クレバーに状況を運んでいきましょう。
掲載:アーケインレリック
◆フロウライト
その姿形は人間によく似ており、透明度の高い鉱物でできた体が、人間同様に滑らかに動きます。その姿は多くの人族にとって幻想的に映ります。
頭部に相当する部分が淡く発光しており、この光の明滅や色合いはフロウライトの気分でくるくると変わるため、鉱石とは思えないほどに豊かな表情を見せることができます。
普段は無用なトラブルや好奇の視線を必要以上に集めないよう、全身を覆うローブやマントなどを身に着け、顔もフードや帽子などで見えないようにしている者が(少ない個体数の中でも)多いようです。
“歩く魔晶石”などと呼ばれる通り、非常に優れた精神力と、潤沢なMPを持つことから、魔法使いとして高い素養を持ちます。同時に、鉱物の身体ゆえの硬さを活かし、重戦士となる者もいるようです。ですが硬さに反比例するかのように体はもろく、強い衝撃やダメージには耐えられないことも
あります。
フロウライトは数年から数十年を地中で鉱石として過ごし、やがて地上に現れて自我に目覚めます。それから約400歳程度まで生きるとされています。
◆サンプルキャラクター/フロウライトの神官◆
フロウライトの神官です。
作成時からプリースト技能とソーサラー技能による魔法を習得しており、種族特徴によるMP最大値上昇もあって、およそ無尽蔵と言えるほどの魔法行使回数を誇ります。
フロウライトの種族特徴は多彩であり、かつ効果は分かりやすく使いやすいものが多くなっています。耐久力のある魔術師のキャラクターを望むなら、他の魔法使いに適した種族よりも頭一つ抜きんでることになるでしょう。毒が効かず、食事が必要ないことから、遠出や長期間の外出などにも耐久性を発揮します。
耐久性の高い身体と潤沢なMPを惜しげなく使い、パーティを安心させ、有利な状況へと導いていきましょう。
掲載:アーケインレリック
◆ダークドワーフ
しかし、その魂に“穢れ”はなく、本質的には人族です。
ダークドワーフの外見は、普通のドワーフとあまり変わりません。しかし、長い間、地下世界で生活していたせいか、その肌は透き通るように青白く、髪も白か銀か淡い金などの薄い色の者が多いようです。
一方、瞳の色は赤や黒などのくっきりとしたものが多く、瞳自体が大きいため、目の形や表情によっては、白目の部分が見えない場合もあります。
蛮族社会において、鍛冶職人としての地位にあるダークドワーフは、新たな武器や防具の開発にも余念がありません。
そのため、地下世界では得られない新たな知識や技術を求めて地上に出てくる者たちがいます。
PCとなるダークドワーフは、地上で人族と暮らすうちに、自分が人族であることを思い出した者たちです。
15歳で成人として認められ、寿命は約200歳程度になります。
◆サンプルキャラクター/ダークドワーフの戦士◆
恵まれた高い能力値を活かし、巨大な両手武器で高い攻撃力を発揮します。
さらに種族特徴[黒炎の遣い手]はダメージを底上げできる、強力なものです。とにかく高いダメージを出したい、というプレイヤーに向いているでしょう。
ただ、種族特徴は使用するとHPを消費しなければならないため、危機的状況で使うには大きなリスクが生じます。冷静に状況を見極め、ここぞというときに使っていきましょう。また、炎に対する耐性を失っている点にも注意が必要です。
燃える黒い炎を従え、その圧倒的な攻撃力で仲間と進む道を切り開きましょう。
掲載:アーケインレリック
◆蛮族
◆ウィークリング
その姿は人間に近く、そこに親の特徴が合わさったような容姿をしています。
その能力は、筋力や生命力に優れ、知力や精神力に劣る傾向があります。しかしそれも、出自によってある程度違いはあり、向き不向きも異なってきます。
幼少期に虐待されるのが常ですが、奇跡的に生き延び、蛮族社会を飛び出したのが、PCとなるウィークリングです。
そのため思慮深い者が多く、人族の価値観も理解しています。
ウィークリングの背丈は、総じて人間と同じかやや高く、身体的には15歳で成人となります。寿命は親の種族に関係なく、100年程度です。
◆サンプルキャラクター/ウィークリング(ガルーダ)の拳闘士◆
ガルーダのウィークリングで、拳闘士として敵の前に出て攻撃を行いながら、回避の高い敵や離れた敵に対しては[切り裂く風]を使ってダメージを与えていくことが可能です。
戦闘特技《両手利き》を持っているため、拳や蹴りで合計3回の近接攻撃が行えますが、命中力にペナルティ修正を受けることを忘れないようにしましょう。
敵の回避力が高い場合は練技【キャッツアイ】を併用したり、〈投げ〉で転倒させることを狙ったりして対応しましょう。
成長ではグラップラー技能の成長を第一とし、その他技能を追随させるとよいでしょう。能力値はどれを高めても役に立つはずです。
探索も行い、戦闘では敵を倒す役割を担う、頼りがいのあるキャラクターを目指しましょう!
掲載:アウトロープロファイルブック、アーケインレリック
◆ディアボロ
ディアボロは魔法文明時代末期に、蛮族と魔神とを融合させる実験によって生み出されたとされています。
人間に近い形態の「人間形態」から、倍ほどの身長に巨大化した「魔人形態」に変身する能力を持っています。
優れた身体と自身の特殊能力を誇る彼らの多くは戦士となり、魔法を学ぶ者は稀です。
20歳で成人と見なされ、その寿命は800年とされます。
◆サンプルキャラクター/ディアボロの戦士◆
ディアボロは戦士として恵まれた能力値を持ち、空を飛ぶ能力と断空属性と衝撃属性のダメージを弾く皮膚を持ちます。
更に本気を出した時には「魔人形態」へ変身することもでき、直接的な戦闘力はかなりのものです。
このキャラクターは両手剣を持つ戦士として、敵の前に立ち打倒することを目指します。
人間形態でやることは人族の戦士キャラクターとほとんど変わらず、制限時間のない[飛行]を存分に使い、戦況を有利に導く役割です。
敵が強い場合や、ピンチに陥った時は[魔人化]で魔人形態に変身することで、HP、MPが全快します。
魔人の特殊能力をも使いこなす、蛮族の優秀な戦士として、戦場に名を轟かせましょう!
掲載:バルバロスレイジ
◆ドレイク
竜魔人の異名の通り、ドレイクの頭部には優美な角が2本あり、その背中には皮膜の翼が生えています。
卵から生まれてくるドレイクは、生まれながらに魔剣を抱いており、この魔剣と共に成長します。そして魔剣が持つ力によって、竜形態へと変身する能力を有しているのです。
優れた身体能力と、類い稀な頭脳を持つドレイクは、戦士としても魔法使いとしても一流です。多くのドレイクは魔法戦士であり、幼い頃から徹底的に王者として、将としての教育と訓練を施されます。
ドレイクは卵から生まれ、15歳程度で一人前の戦士――つまり成人と見なされます。その後は不老であり、1000年の寿命を持つと考えらえれています。
◆サンプルキャラクター/ドレイクの操霊拳闘士◆
操霊魔法と格闘武器を扱う、ドレイクの魔法戦士です。
ドレイクは非常に優秀な能力値と種族特徴[竜化]を持ち、3つの部位を持つ竜の姿に変身することができます。変身時の戦闘能力は他の種族とは一線を画すほどのもので、まさに一騎当千と言える活躍が期待できます。
ドレイクは生来、自身の分身ともいえる〈ドレイクの魔剣〉を武器として持っていますが、このキャラクターは格闘武器がそれに当たります。
コンジャラー技能も取得しており、魔法による攻撃、自身や仲間への援護なども可能です。
魔法戦士として戦況を冷静に見極め、常に最善手を選択して仲間を勝利に導きましょう。
掲載:バルバロスレイジ
◆ドレイクブロークン
ドレイクの魔剣は命と直結しており、齢を重ねるごとに成長する魔剣は強力な武器であると同時に、急所とも言えます。
この魔剣を折られたドレイクは、多くの場合命を落とすのですが、ごく稀に魔剣を持たないまま生まれてくる者や、魔剣を失っても死を免れる者もいます。
こうした者を嘲り、蔑んで、ドレイクブロークンと呼ぶのです。
魔剣を持たない彼らは基本的に人間形態でしかいられず、飛行能力も失っています。
しかし、〈剣の結晶〉と呼ばれるアイテムを消費することで、限定的ながら竜の姿を取り戻すことが可能です。
◆サンプルキャラクター/ドレイクブロークンの神官戦士◆
魔剣が折れたドレイクの神官戦士です。
本来のドレイクに比べ、変身は限定的なものになっており、通常時は飛行能力も失われています。
しかし、優秀な能力値はそのままで、技能などの適性も広くなっています。
このキャラクターは魔狩王ドレイヴェン(⇒バルバロスサーガ掲載)の神官戦士として、戦士としても神官としても活躍できるでしょう。
掲載:バルバロスサーガ
◆バジリスク
普段は人間によく似た姿をしており、一見してほとんど見分けがつきません。特徴的なのはその目で、迂闊に視線を向けて相手を石化させないよう、目隠しや色眼鏡、フードや仮面などで目元や顔全体を隠しているのが普通です(そして、その状態でも目が見える視力を持ちます)。
ディアボロ、ドレイクと並ぶ上位蛮族の一角であり、極めて強力な存在です。主に魔法の扱いに長けていますが、その肉体は他の蛮族と同等かそれ以上で、隙がありません。
カリスマ性も高く、自らの王国を築いていることもありますが、バジリスクの多くは変わり者で、表立って戦うことを好みません。奇妙な趣味に耽溺したり、陰謀を巡らせる黒幕に徹したりする傾向がみられます。
バジリスクも変身能力を有し、いざとなれば巨大な8本足のトカゲとなります。しかしこの姿になれば知力が著しく低下してしまうことから、普通は変身することを嫌がります。
卵生で、15歳程度で成人とみなされ、寿命は500年程度と考えられています。
◆サンプルキャラクター/バジリスクの魔術師◆
バジリスクは種族としてはどんな技能でも適性がありますが、種族特徴[邪視と瞳石]は射程を持ち、かつ補助動作で使用できるものがあるため、魔法の行使と相性が良くなっています。
邪視は徐々に石化を与えるもので、相手の動きを少しずつ鈍らせていくことが可能です。
変身能力も有しており、3部位の「魔物形態」に変じることができます。
変身前は知的な魔法使い、変身後は毒液と邪視を併用する恐るべき魔物、という二面性を持ちます。
優秀な魔術師と魔物の凶暴性を操りながら、邪視で少しずつ相手を追い詰め、計画的に勝利を導き出しましょう。
掲載:バルバロスレイジ
◆ダークトロール
その身長は3mを超え、皮膚は岩のように黒く硬く、分厚い筋肉によって盛り上がっています。その造形は稀代の彫刻家が彫り上げた芸術品のように美しく、見る者を圧倒します。
生涯をかけて己を鍛え続け、技を磨くことを絶やしません。その性格は総じて誇り高く、弱者をいたぶることをよしとせず、強者と戦うことを喜びとします。
敬虔な神の信徒となることも多く、特に戦神ダルクレムを信仰する傾向があります。
数少ない弱点として、ダークトロールは日光を浴びると弱体化してしまいます。それでも充分な戦闘力を有し、戦いを避ける言い訳には使いません。
ダークトロールは15歳で最下級の戦士として認められ、独り立ちします。200歳ぐらいで肉体的なピークを迎え、寿命は300歳と考えられていますが、天寿を全うする者は稀です。
◆サンプルキャラクター/ダークトロールの神官戦士◆
戦神ダルクレムを信仰する、ダークトロールの神官戦士です。
戦士として優れた資質を持ち、特に高い筋力で運用する超重武器と金属鎧によって、人族の重戦士とは一線を画した攻撃力、耐久力を持ちます。
神官としての能力は特別に優秀、というわけではありませんが、神官として求められる役割は最低限果たすことが可能です。何より、自身の耐久力が高いため、多少の怪我はものともせず、仲間の回復を優先する、といった行動すら可能になります。
敵の眼前に立ち、的となって軍勢すら耐久力で押し返しながら、仲間と共に敵を殲滅していきましょう。
掲載:バルバロスレイジ
◆アルボル
姿形は人間に似ていますが、その肌は白く、髪も白か薄緑色をしており、額や全身に目のような紋様が無数に浮かんでいることから、容易に見分けることができます。
密行動を得意とし、魔法の扱いにも長けています。怨念によるものか、炎を操る能力を持ち、その戦闘能力は侮れません。
アルボルは種を生み、それを地中に埋めると1年ほどで幼児の姿となって地上に現れます。その後、20歳程度で成人と見なされ、300年程度で魂の寿命を迎え、体は木になります。
◆サンプルキャラクター/アルボルの妖精使い◆
妖精使いとして適した能力値を持つ、アルボルです。弓で武装しており、射撃攻撃で敵を除去することも可能です。
アルボルには種族特徴[憤怒の炎]があり、キャラクターとして選んだ際に「炎の武器」「炎の盾」のいずれかを選ぶことになります。「炎の武器」は自身と仲間の武器を炎属性に強化する効果、「炎の盾」は防護点を上昇させ、攻撃してきた相手に少しダメージを返す効果です。仲間とのパーティ構成や技能構成とよく相談し、どちらにするかを決めるようにするとよいでしょう。
妖精魔法は属性の選択で、攻撃特化や探索、便利に使える魔法重視、回復も兼用するなど、様々な役割を担えます。MPの管理には注意が必要ですが、攻撃に関しては弓で行うことも可能なため、息切れすることは気にしなくてもよいかもしれません。
種族特徴と魔法で援護し、射撃攻撃も随所に挟む、汎用性の高い後衛キャラクターとして活躍しましょう。
掲載:バルバロスレイジ
◆バーバヤガー
他の蛮族ともあまり交流しないため、非常に珍しい種です。女性しか存在せず、主に人族(特に人間)と交配し、子を成します。
魔法に対して強い執着があり、同時に天性の魔法の達人でもあります。それゆえあらゆる魔法を研究し、修めています。
己の魂の“穢れ”を一時的に上昇させることができ、そうすることでより高い魔法への素養を発揮します。その際、顔や肌などは、醜い老婆のような姿になります。また、性格も残虐なものに変じます。普段の性格は温厚で思慮深く、人間のふりをして町で暮らしていたり、森で困っている者を助けることもあります。
バーバヤガーは15歳で成人とみなされ、300年程度の寿命を持ちます。
◆サンプルキャラクター/バーバヤガーの神官◆
人族に似た姿から、老婆への変身能力を持つバーバヤガーの神官です。不死の女王ツァイデスを信仰しています。
バーバヤガーは部位数さえ変化しないものの、変身することで魔力が上昇し、強力な種族特徴[魔女の火]の効果が使えるようになります。
ダメージ、回復などで威力表を振る際に有効となるものですが、消費MPが増加してしまう点に注意が必要です。乱用すると、あっという間にMPが底をついてしまうことになるでしょう。
戦闘時以外ではレンジャー技能による探索と薬草などの使用、セージ技能による見識判定、魔物知識判定などで活躍できます。
変身と[魔女の火]による勝負所をしっかりと見極め、仲間を援護していきましょう。
掲載:バルバロスレイジ
◆ケンタウロス
多くは草原や高原に暮らし、他の蛮族とはあまり交流せず、独自の文化を築いています。誇り高い性格の者が多く、卑怯な振る舞いを好まず、正面から正々堂々と名乗りを上げて戦うことで知られています。その分強さにはこだわりが強く、戦いを好む傾向にあります。
その身長は2mを優に超え、体重は500kg前後はあります。その体格と蹄を持つ足のせいで、狭いところは苦手ですが、草原では無類の強さを発揮するでしょう。
戦士として適性が高いのはもちろん、騎兵と同等の技(騎芸)を身につけることができます。加えて、“穢れ”が比較的少ないことからか、妖精魔法にも適性があります。
ケンタウロスは早熟であり、10歳になれば成人として戦場に立つことが許されます。その寿命は約100年です。
◆サンプルキャラクター/ケンタウロスの戦士◆
ケンタウロスの戦士です。ケンタウロスの最大の種族特徴は[馬人の武術]で、ライダー技能レベルを上昇させることで習得できる騎芸を、自身に適用することが可能になります。これにより、騎乗しているキャラクターとほぼ変わらないほどの高い攻撃力を持つことが可能となっています。
適用できる騎芸は限られているものの、一部が適用された上に、両手が自由に扱えることで、人族の騎手とはスタートラインから異なる能力を発揮できます。
騎芸【チャージ】と戦闘特技《牽制攻撃Ⅰ》を習得していることで、高い命中とダメージを両立した攻撃を行えるようになっています。防御力も高く、作成時から優秀な戦士としての運用が可能です。
戦場を駆け抜けながら、一番槍として戦況を切り開いていきましょう!
掲載:バルバロスレイジ
◆シザースコーピオン
アンドロスコーピオンの中でも、強力な2本のハサミ状の前肢を持つことから、この名前で呼ばれています。シザースコーピオンは種族内でも優れた個体であり、「戦士」として高い階級となるべき存在です。
アンドロスコーピオンは感情に乏しく、群れの意思を優先し、個を犠牲にして大勢を生かす性質を持ちます。蛮族にしては珍しく秩序だった行動を得意とし、任務に忠実で、必要と判断すれば自らを犠牲にすることも厭いません。蟻や蜂のような社会性昆虫にも似たところがあります。
また、蛮族では珍しく魔動機文明に対し優れた適性を持ち、その多くが〈マギスフィア〉を使いこなして魔動機術を扱うことができます。彼らは魔動機術の本質を理解しているわけではありませんが、どうすれば扱うことができ、どうすれば自分たちの役に立つのかは把握しています。
シザースコーピオンは卵生であり、12歳で成人とみなされます。120歳ぐらいで老化が始まり、働けない、役に立たないと群れに判断されると、追放されます。なお、寿命は200年程度と考えられています。
◆サンプルキャラクター/シザースコーピオンの魔動機師◆
シザースコーピオンの魔動機師です。シザースコーピオンははじめから[部位:胴体][部位:蠍][部位:鋏]の3つの部位を持つ大型の蛮族です。
このキャラクターは銃と盾で武装しており、魔動機師ながら前線に出て、敵の目の前で戦うキャラクターです。銃を撃つためのシューター技能、マギテック技能では回避は行えませんが、種族特徴[蠍人の体術]によって、フィジカルマスター技能で回避を試みることが可能となっています。
変身などの手順を踏まずに複数の部位を同時に扱えることが最大の利点です。尻尾の攻撃には毒を注入する特殊能力もあり、戦闘力はかなり高くなっています。
複数部位による多重攻撃を存分に発揮し、敵を殲滅させましょう。
掲載:バルバロスレイジ
◆ドーン
隠密行動を得意とし、巧みな変装術を用いて人族の領域や町の中に侵入します。多くの場合、顔も隠れるフードの付いたローブなどをまとい、貧民街や裏通りなどに潜伏し、夜に行動します。
より上位の蛮族に仕えていることが多く、その忠誠心はかなり高いことでも知られています。口数は少なく、感情表現も抑えめですが、主に仕える影としては理想的な性質と言えるでしょう。暗闇を見通す目と、両手の爪は、闇に潜み、暗がりから命を狙うドーンの役目には最適の能力です。身のこなしは軽く、多数の追っ手に囲まれても、それを自力で排除することも可能な戦闘能力を有しています。
加えて、ドーンは非常に篤い信仰心を持つことでも知られています。それは戦神ダルクレムや不死の女王ツァイデス、海掠神エイリャークなどの第二の剣の神々に向けられており、その教えに忠実であろうとします。
なお、ドーンは10歳で成人とみなされ、寿命は70年ほどです。
◆サンプルキャラクター/ドーンの暗殺者◆
偵察や暗殺に高い適性を持つ、ドーンのキャラクターです。
種族特徴[親しき闇]は、単独行動、偵察などに向く種族特徴で、単独行動で任務を遂行する際に活躍することは間違いありません。
直接の戦闘力は他の蛮族PCに比べて控えめかもしれませんが、生来武器〈爪〉などもあり、汎用性は高く保てているキャラクターです。
種族特徴を活かすためにはスカウト技能を優先的に上昇させていくとよいでしょう。
正面から戦うのではなく、戦いに至る前に情報や立ち回りで戦局を有利に導いていきましょう。
掲載:バルバロスレイジ
◆コボルド
臆病かつ従順な性格をしており、誰にでも低姿勢で接します。それは、蛮族社会において、コボルドより弱い者が存在しないゆえの処世術なのでしょう。
しかしその分、コボルドは手先が器用で雑用を得意としています。中でも調理の腕前は優れており、人族の中にも好んでコボルドを料理人として雇い入れる者がいるほどです。
また、コミュニケーション能力にも優れており、ほとんどのコボルドが人族の言葉を話せます。そのため、通訳に使われることもあります。
コボルドはほとんどの相手に脅威とは見なされておらず、基本的に軽視され、無視されます。そのため、戦いの中で生き残ることも多く、意外なしぶとさを見せることがあります。
ただ、種としてどうしても貧弱であることは覆すことができず、すぐに種としての成長限界に達してしまいます。
また、早熟な分短命で、生まれて5年もすれば成人とみなされ、30年を超えて生きることはありません。
◆サンプルキャラクター/コボルドの斥候◆
他の蛮族PCよりも明らかに実力に劣る、コボルドの斥候です。
種族特徴[種の限界]は、あらゆる技能のレベルが5レベルまでしか成長させられないものです。能力値も低く、戦士、魔法使いなどの適性は、明らかに他の種族より低いと言えます。
ただ、器用度を用いる探索、偵察などでは[小さな匠]によって、他の種族よりも活躍できることが多くあります。
さらに種族特徴[軽視]は、1回自分への攻撃を他に振り分けることができるもので、うまく使いこなせば生存性を高めることも可能です。このキャラクターはバード技能を習得しているため、援護を行ったり、ダメージを与えたりすることも最低限可能です。
自身が前に出て活躍するのではなく、仲間の苦手なところをフォローしたり、援護をメインとすることで、縁の下の力持ちを目指していきましょう。
掲載:バルバロスレイジ
◆ラミア
蛮族でありながら、少なくないラミアは人族と相争うことを好まず、協調しようと考えています。
魔法を扱うのが得意な種族であり、あらゆる魔法に適性があります。肉弾戦は得意ではありませんが、長い尻尾は武器として扱うことができ、吸血によって傷を癒やすことができるため、戦士系技能と完全に相性が悪いわけではありません。
ラミアは20歳くらいで成人を迎え、200年前後生きると言われています。
◆サンプルキャラクター/ラミアの魔術師◆
下半身が蛇の蛮族、ラミアの魔術師です。
魔法を扱うための適性が非常に高く、高い魔力と潤沢なMPで、どんな状況でも有益な魔法を選択して行使できます。
反面、直接的な戦闘力は蛮族にしては控えめです。2種の生来武器を持つものの、それらは敵を殲滅するためというよりは、自衛や種族特徴を活用するために使うものです。
4つの種族特徴のうち、選んで使用するものは[ラミアの吸血]と[変化]です。特に[変化]は使いこなすことで人族の中に紛れることや、偵察、潜入、情報収集などが行えます。
魔術師や学者として仲間に貢献しながら、人族との独特の共生関係を確立していきましょう。
掲載:バルバロスサーガ
◆ラルヴァ
多くは、ノスフェラトゥの男が人族の女性に産ませた存在であり、人族の中で育つことがほとんどです。そのため、人族として育てられることも多く、その価値観や考え方などは人族と変わりません。
外見も、母体となった種族の姿に似ていますが、肌は青白く、暗闇の中では目が赤く光ります。母体の種族の[種族特徴]や能力値の傾向も無視されるため、成長するに従い、周囲からは違和感のある存在と思われるようになるでしょう。
ノスフェラトゥのように吸血しなければダメージを負うといったことはありませんが、本能に刻まれた吸血の衝動は強く、人族の中で生きるには、生涯これに抗い続けなければなりません。
ラルヴァは15歳で成人として扱われ、ほとんど老いることなく生きます。そして300歳ぐらいを節目に、ラルヴァは一度死を迎えます。その後、死体は死蝋化し、約1年後に低い確率でノスフェラトゥとして覚醒して蘇ります。ですが多くの場合、覚醒はできず、レブナント化してしまいま
す。
◆サンプルキャラクター/ラルヴァの戦士◆
両手剣で武装したラルヴァの戦士です。所持金の関係で防具は軽装に留まっていますが、攻撃力は随一となっています。
特筆すべき能力は、自らが少しダメージを受けることで、追加ダメージを上昇させる種族特徴[忌むべき血]です。両手剣のダメージを確認し、あと少しで倒せる敵へのとどめの一撃になったりすることもあり、2点という数値以上の効果を期待できます。
ただし、お世辞にも耐久力が高いとは言えないため、毎回使用しているとあっという間にピンチに陥る危険があります。
状況に応じて[吸血の祝福]でHP回復を試みたり、仲間に回復してもらったりなど、対応策を考えておきましょう。
スカウト技能も習得しているため、戦闘以外の探索なども行えます。ただし、日中、太陽の下で活動すると[弱体化]の効果を受けることには注意しなければいけません。
掲載:バルバロスサーガ
◆希少種
ソード・ワールド2.5の舞台となるアルフレイム大陸には既存種族の「希少種」と呼ばれる存在達が複数紹介されています。
深い森に暮らす「ミストエルフ」や寒冷な地方に暮らす「有毛種リルドラケン」、菌類のメリアである「ファンギーメリア」等々。
その生態の一部とデータを、サプリメント「アーケインレリック」にて紹介しておりますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
また、ダウンロードページにて、下記希少種のサンプルキャラクターデータを公開中です!
【エルフ希少種】スノウエルフの魔導師/ミストエルフの拳闘士
【タビット希少種】パイカ種タビットの銃手/リパス種タビットの操霊術師
【ルーンフォーク希少種】護衛型ルーンフォークの戦士/戦闘型ルーンフォークの軽戦士
【ナイトメア希少種】ナイトメア-シャドウの神官戦士
【リカント希少種】大型草食獣リカントの重戦士/小型草食獣リカントの戦舞士
【リルドラケン希少種】小翼種リルドラケンの戦軍師/有毛種リルドラケンの魔動戦士
【グラスランナー希少種】グラスランナー-アリーシャの吟遊詩人/グラスランナー-クリメノスの軽戦士
【メリア希少種】カーニバラスメリアの魔術師/ファンギーメリアの森羅戦士
【ティエンス希少種】機解種ティエンスの騎手/魔解種ティエンスの魔神使い
【レプラカーン希少種】放浪種レプラカーンの操霊術師/探索種レプラカーンの魔動機師
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イラスト:今野隼史
2018/07/12公開 2025/02/05更新