魔術師育成スローライフRPG プレシャスデイズ
■『プレシャスデイズ』の世界
ここは、魔王亡き後の剣と魔法のファンタジー世界。
人々は平和を謳歌しながらも、いずれ起こる魔王復活に向けて、魔術師の育成に力を入れている。
魔術師たちは弟子である魔術師見習いを連れて各地を旅し、研鑽を積ませて導いていく。
いつの日か卒業試験を受け、一人前の魔術師となって、晴れて独り立ちするその日まで――。
■魔術師と魔術師見習い
本作は、プレイヤーが弟子の魔術師見習い、GM(ゲームマスター)が師匠の魔術師となる基本2人プレイのTRPGです。
魔術師見習いのPC(プレイヤーキャラター)は、師匠とともに修行の旅を続け、成長していきます。
数々の試練
この国の魔術師には、行く先々で様々な依頼が舞い込みます。
魔獣の討伐依頼だったり、「涸れた水源をよみがえらせてほしい」とか「道を塞ぐ巨大な岩を除去してほしい」なんて依頼も。
魔術師がみずからお宝を求めて迷宮探索を行ったり、各地にある魔術師の塔に秘蔵される魔術書を読みに行くこともあります。
魔術師見習いのPCは、師匠について様々な試練に立ち合い、師匠から出される課題をクリアーしていくことになるのです。
魔術師の日常
また、本作の特徴として、なにげない日常のイベントを描くこともできます。
師匠に頼まれて薬草を摘む、パンを焼く、草木染めをするなどの暮らしや生産に関することはもちろん、道案内をする、手紙の代筆をするといった地域との交流、星空を眺める、歌をくちずさむ、楽器を演奏するなどの癒やしまで。
師匠と弟子のスローライフを心ゆくまで楽しみましょう。
グレードと卒業
魔術師見習いには、グレードと呼ばれる1~6までの等級が設定されています。
グレードは学年のようなイメージで、魔術師となる才能を認められて弟子入りするとグレード1に。
成長してグレードが上がり、グレード6となってトライアル(卒業試験)に合格し、師匠に認められると一人前の魔術師となります。
魔術師見習いが一人前になるまでの期間、師匠とともに過ごすかけがえのない日々。
本作では、そんなプレシャスデイズを楽しむことができるのです。
■プレイヤーキャラクター
魔術師見習いのPCは、本書に掲載されているサンプルキャラクターを使ったクイックスタートと、自由にデータを選択してキャラクターを作るコンストラクションの2つの方法で作成できます。
PCを表すデータは、下記の通り。
・魔術師としての戦い方を表す戦型(スタイル)6種
魔法剣士のようなイメージで武器に魔術を付与して戦う「エンチャンター」、魔法の杖“ワンド”から魔術を投射して戦う「キャスター」など。
・種族4種
人間(ヒューミー)、仙族(エルフ)、天使(エンジェル)、獣族(セリアン)の4種類。
・魔術の属性6種
地・水・火・風・光・闇の6種類の属性があり、それぞれ属性相性が定められている。
・能力値
体力、知力、神秘、俊敏、情熱、優愛の6つの能力値の他、副能力値としてHPやMP、魔術値など。
・スキル
スタイルごとのスタイルスキルの他、種族スキル、一般スキルがある。
・アイテム
武器や防具、携帯品など。魔術師は、マナと呼ばれる魔法的エネルギーを集中させるための道具「焦点具」を利用して魔術を使う。
・パーソナルデータ
名前や性別、年齢の他、出自、未来、秘密など。
本書には、下記4体のサンプルキャラクターを掲載しています。
■魔術師の秘密
PCのパーソナルデータのひとつに「秘密」があります。
ROC(ロール・オア・チョイス)で選択する秘密表に設定されているのは、魔王を討つ力を持つ「勇者候補」、魔王の血を引く「魔王候補」、その名の通りの「異世界からの転生者」、禁忌とされる魔術を扱う「禁忌の魔術師」ナドナド。
じつはこの「秘密」、GMが扱う魔術師の師匠にも設定されます。
互いに秘密を抱えた師匠と弟子が出会い、絆を結んでいく物語をぜひ堪能してくださいね。
■メモリーとプライズ
魔術師見習いのPCが魔術師の師匠とともに過ごした時間は、メモリーとプライズとして記録されます。
シナリオはそのままひとつのメモリーとなり、後にこのメモリーを昇華させる形で「絆効果」と呼ばれる強力な技を使うことができます。
(メモリーは消えてしまうわけではないのでご安心を!)
プライズは、シナリオの思い出を表すもので、ROCするプライズ表には「物品」「自身の変化」「友人」の3種類があります。
物品なら、「旅行カバン」や「魔術書の写本」、「錆びた懐中時計」など。
自身の変化なら、「背筋が伸びる」だったり「ちいさな傷」、「早起き体質」なんていうものまで。
そして友人なら、「ライバル」や「心優しい村人」などの他、そのシナリオに登場したNPCを選ぶことも。
プライズはデータとして何かに利用することはありませんが、プレシャスな思い出として記録しておきましょう。
■シナリオ
『プレシャスデイズ』は、プレイヤーとGMが1対1で手軽に遊べるよう、キャラクター作成済であれば1シナリオを30分ほどでプレイ可能です。
師弟のささやかな日常や、野盗に襲われて危機を脱するイベントなど、短くお話を区切ってプレイしていきます。
シナリオの進行は、下記の通り。
・プリプレイ(プレイの準備)
・メインプレイ(シナリオはお話のはじまりである「スタートレグ」、実際にお話が動く「メインレグ」、結果を伝える「クローズドレグ」に分かれる)
・インタープレイ(経験点やメモリー、プレイズの取得など)
・アフタープレイ(プレイの後片付け)
複数のシナリオを通じて壮大な物語を体験できるキャンペーンプレイを1日でプレイすることもでき、ゲーム内時間で1年をかけてグレードが1つアップする想定です。
グレードを上げるためには、シナリオを通じて集めた経験点10000点を消費し、GMが用意したグレードアップイベント(各地で行われる魔術師大会への参加など)を経ること。
1本のキャンペーンシナリオは6シナリオで構成され、順調に進めばキャンペーンシナリオを終えた時点でグレードアップするように経験点の配布を行います。
掲載シナリオ
本書には、下記のシナリオが掲載されています。
・ファーストシナリオ:王城での出会い
PCが魔術師の師匠と初めて出会い、弟子入りするまでを描くシナリオ。
・スローライフシナリオサンプル「火起こしをする」
ささやかな日常を描くスローライフシナリオのサンプルとして、火起こしを行うシナリオと、そのリプレイを掲載。
・クエストシナリオサンプル「巨岩突破」
スローライフよりも少し難易度の高い判定を行うシナリオのサンプル。
・キャンペーンシナリオ:初めてのライバル
スローライフシナリオやクエストシナリオ、バトルシナリオの6つを組み合わせたキャンペーンシナリオ。
リプレイも掲載
また、PCの作成からファーストシナリオを経て、グレードが1つ上がるまでのキャンペーンプレイを行うリプレイ「魔術師見習いの旅立ち」も掲載。
『プレシャスデイズ』がどんなゲームかわかりやすいので、まずはリプレイから読んでみることをオススメします!
■書籍情報
『魔術師育成スローライフRPG プレシャスデイズ』
著:鈴吹太郎/F.E.A.R.
カバーイラスト:くろでこ
判型:B6単行本
定価:2400円+税
遊ぶために必要な情報
プレイ人数:2人(GMを含む)
プレイ時間:30分
遊ぶために必要なもの
『プレシャスデイズ』1冊
筆記用具
6面体ダイスひとり5個以上
シート類
















