デモンスパイク
この現世には、鬼が棲む。傷痕を力に変える現代異能TRPG！！
デモンスパイク
著：齋藤高吉／冒険企画局
カバーイラスト：村カルキ
判型：B5単行本 定価：2,800円＋税
2023年5月19日（金）発売
****************************
スパイク――それは傷痕から生まれる異能
呪いとも呼ばれる傷痕の苦痛に呑まれた時、能力者は異形――デモンスパイクへ堕ちる。
約束された破滅を代償に、得るのは超常の異能と現実改変能力。
一般人には知覚できない裏社会で、彼らは日夜勢力争いを繰り広げる。
どうしても癒えない傷の呪いと、
それでも成し遂げたい願望のために。
あなたもそんな裏社会に踏み入れてしまった一人。
奪い、戦い、この非日常で何を成すのか。
それはあなたと、あなたの傷痕次第。
****************************
>>■この本について
>>■デモンスパイクの世界
>>■スパイクユーザー／デモンスパイク
>>■スパイク能力の種類
>>■団体
>>■『デモンスパイク』の遊び方
>>■書籍情報
>>購入はこちらから
■この本について
『デモンスパイク』はスパイク能力者(ユーザー)と呼ばれる現実改変能力者となり、超常現象溢れる世界での日々を描くテーブルトークRPG(TRPG)のルールブックです。
作品の世界観紹介や、ゲームを遊ぶために必要なルールやシート類、また実際に遊んだ様子を物語形式でまとめたリプレイが収録されています。
この1冊と筆記用具、6面体サイコロがあれば、ゲームを遊ぶことができます。
■デモンスパイクの世界
イラスト：凪白みと
■この世界
舞台はあなたがいる現実世界をベースとしていますが、いくつかの点で異なります。
この世界には意志によって現実改変を行う能力を持つ者が実在し、しかも数が少なくありません。
そのうちの一つが「スパイク能力者(ユーザー)」と呼ばれるものたち。
この世界ではスパイク能力者が好き勝手に超常能力を使って暴れまわり、いたるところにその痕跡を残しています。
そして、現実改変能力を持たない一般人はその痕跡に気づきません。
どうにもごまかしきれない超常現象による被害、たとえば人が死んだり建物が崩れたようなものは、不可解な事故として処理されます。
彼らの戦いや活動は、そのほとんどが一般人に知覚されることはありません。
必然的に、スパイクユーザーは表舞台ではなく社会の裏側で活動を行います。
あなたの知る現実の裏側で日々戦いが繰り広げられている――それが、このデモンスパイクの世界です。
イラスト：にじまあるく
■スパイクユーザー
傷痕を持った一般人が変化してなる現実改変能力者、それがスパイクユーザーです。
傷痕とは癒えていないダメージのことを指します。
肉体的なものと精神的なものがあり、生来ではなく出生後に負った傷から、スパイク能力を生み出す「呪角」と呼ばれる超自然的な器官が発生します。
呪角は普段視認できません。しかし、スパイク能力が行使されるときには使用者の体表や周辺に角のような形で顕現します。
この特徴の為に、スパイク能力者は近年まで鬼や悪魔と呼ばれていました。
■デモンスパイク
スパイク能力は非常に強力で、それ故に大きな代償を伴います。
スパイク能力を振るうと傷痕からの苦痛に精神が浸食されていきます。
ある程度までは耐えることができますが、完全に苦痛に乗っ取られ、社会性を失ったスパイク能力者はデモンスパイクと呼ばれる怪物になり果てます。
呪角のパワーや身体能力などが増し、もとよりスパイク能力を知覚できない一般人が逆らえるような存在ではなくなります。
ただし、強力な存在ですが長生きはしません。
苦痛に対処するための行動しかとれない彼ら/彼女らは、いずれ自分で自分を追い詰めて死を選ぶか、討伐者に弱点を突かれて退治されることになります。
呪角は決して治ることはありません。
堕ちて殺されるかそのまま死ぬか、一般人よりはるかに優れた力を持ちながらも、スパイクユーザーはひどい運命と、よりひどい運命の間であがかなければなりません。
どちらがひどいかは、あなたが決めることです。
力を使い自身の願望を実現するか。今以上の力を求め立身出世を目指すか。
あるいは仲間たちとともに生き残ることを選ぶのか。
それはあなたと、あなたの傷痕次第です。
――さあ、あなたの傷を教えてください。
■スパイク能力の種類
スパイク能力は、スパイクユーザーとデモンスパイクが持つ超能力です。
呪角を持つものが苦痛に思いをはせることで発現し、使用中は肉体が戦闘体に置換されます。
呪角は抱えた苦痛によって分類され、主なものは十種。
・金剛角 Might Spike
・血流角 Blood Spike
・空斬角 Warp Spike
・火炎角 Flame Spike
・氷凍角 Frost Spike
・黒影角 Shadow Spike
・疫病角 Plague Spike
・惑引角 Charm Spike
・幽明角 Ghost Spike
・屍操角 Zombie Spike
スパイクユーザーが持てる呪角の数には事実上制限がなく、そしてそのどれもが超常能力を引き起こします。
呪角は傷痕から生まれるものと、他者の呪角を奪うもしくは受け継ぐことで発生します。
■団体
各々の目的のため、そしてデモンスパイク討伐のため、スパイクユーザーには仲間が必要です。
そのため、同じ思想や目的を持った能力者で結束し、様々な団体を作っています。
国家機関から犯罪者集団まで幅広く存在し、対立しています。
団体に所属すると、その行動規範と禁忌に反しない限りは情報提供などの面で助けてくれるでしょう。
イラスト：駒木日々
■『デモンスパイク』の遊び方
デモンスパイクの遊び方、ルールを簡単にですが纏めています。
より詳細な遊び方やデータはぜひ書籍を買ってチェックしてくださいね！
■ゲームの流れ
デモンスパイクは３つのステージに分かれて進行します。
イラスト：布施龍太
■①導入ステージ
ゲームマスターから、参加者であるあなたたちPCを取り巻く状況を説明します。
それは例えば、スパイクユーザーたちを管理する国家機関「正常化局」からの依頼だったり。
地下鉄に乗っていたらいきなり爆発が起こって閉じ込められた状況だったり。
もちろん皆さんで状況を話し合い作り上げていくのもいいでしょう。
その後、シナリオに設定されたミッションを各PCに割り当てます。
シナリオの目的、そして各々のミッションを元に、キャラクターを作り上げていくといいでしょう。
■②メインステージ
シナリオの本編が展開されます。
ここでは舞台となるマップが提示され、PCたちが調査していく「情報項目」が示されます。
シナリオ――起きている事件や問題を解決するために、PCたちはその情報を調べ、解き明かしていく必要があります。
それは例えば行方不明に人物の行き先だったり、敵対存在の能力の情報だったり、様々です。
PCたちは自身の経験やその身に宿す超常的な能力を駆使して調査を行っていきます。
調査を行うことでシナリオが進行し、必要なイベントが発生していきます。
メインステージでは舞台を移動しながら下記の５つの行動をとっていきます。
▶調査 情報項目の調査。
▶戦闘 特定の相手に、戦闘を仕掛ける。
▶休息 英気を養いダメージの回復。
▶内省 心の中にあるものを振り返り、人間関係を強化。
▶獲得 戦闘などに使用するアイテムを入手。
PC全員が行動すれば１サイクル。
シナリオ毎に設定された規定サイクルが経過したらタイムオーバーとなりシナリオは終了。
終了ステージに移行します。
PCたちはタイムリミットの前までに調査を進め、シナリオの最終イベントを発生させましょう。
■③終了ステージ
生き残っていたPCたちの経験値などの処理を行い、シナリオは終了となります。
■デモンスパイクの戦闘
本作の戦闘は「行動中に自ら仕掛ける」か、「イベントで戦いへ発展した場合」に行われます。
超常の力を持つスパイクユーザーたちの戦いは舞台のあらゆる場所、様々な状況で起きるでしょう。
例えば広場、袋小路、空中――といった戦場で。
組み打ち、追い追われ、鉢合わせ――などの状況で。
「戦闘状況表」を用い、攻撃する度に戦場と状況を変化させながら、敵を制圧するまで戦い続けます。
それぞれの能力や戦闘状況には「危険度」が設定されており、
時間が経てば経つほど戦場は苛烈なものに変化していくでしょう。
現実改変者同士の、超常の戦いをぜひお楽しみください。
■その他用語解説
最後に、デモンスパイクを特徴づける作品特有のキーワードをいくつかご紹介します。
イラスト：石丸純
■UV
PCや敵――キャラクターが得意な暴力行動です。
なにかしらの理由で戦い、そして戦う相手にひどいダメージを与えたいときに、つい出てくるものです。
戦闘においては規定の数値を超えた際に発動する、ダメージ増加手段となります。
ちょっとやり過ぎてしまう場合もあるでしょうが、スパイク能力とはそういうものです。
■人間関係
キャラクターが他のPCやNPCをどう思っているか、どんな思い入れを持っているのかというパラメータです。
具体的には行為判定の前に使用し、振るサイコロを増やす効果を得られます。
スパイクユーザーはチームを組んで行動することになります。
そこに発生する人間関係は、きっと生き抜くための力となるでしょう。
イラスト：けんこ
■アマセナ能力
スパイクユーザーが堕ちた先――デモンスパイクのみが得られる特殊なスパイク能力です。
苦痛の虜となって意識のリミッターが外れた結果として、各デモンスパイクは自分だけのオリジナルな能力を開花させます。ただでさえ現実を改変できる能力の強化版。一言で言えば「なんでもあり」なスパイク能力。しかもデモンスパイクなので使い放題です。
アナセマ能力には「名前」と「効果」があります。そして「無効化手段」も。
くれぐれも、敵のことを知る前に戦わないことをオススメします。
■倉樹市
デモンスパイクの舞台となる地方都市です。
人口百万程度の大都市ですが、何故だか人口に占めるスパイク能力者の数が全国トップを誇ります。
その原因は定かではないですが、地下に地獄への穴をあけている地球のスパイクがあるだとか、スパイク能力者同士は自然と出会うようにできているだとか……誰も本当のところは知りません。
■書籍情報
